シャブ(会社自動車部)におけるFR勢は、S15シルビア、FD3S RX-7といった旧世代車両で、イマ車が一台もいないという奇跡のような状況が続いている。今どきのFR車はどういう感触なのか。体感したいが、なかなか難しいのが実際のところ。
そんな中で、ついにFR車に乗れる機会を得た。試乗させてもらったのはスバルZC6 BRZのE型。

BRZで快適生活の管理者様が乗られている車だ。
さっそく乗り込んで、インパネ周りとか。直線基調で、計器パネルをイメージさせられる造形。

FR車に共通するのは、ケツの位置よりも高いところにトランスミッションがあり、シートへ座った時に上腕を置いた先にシフトレバーがあるという点。ロードスターやカプチーノ、シルビア、RX-7、そして上司が乗っていたCV35スカイラインクーペも同様。コックピットにすっぽり収まってマシンを操縦している感覚は、FF車にはない美点。
イマ車だけあって、トランスミッション由来の車内騒音低減や断熱はよく考えられており、熱くない、静かという特長を発見。帰宅してからS15シルビアを乗り直して、ああなるほど…と気づく。

エンジンを見る。純粋なガソリン車なので、ハイブリッド車のような付帯装置の類は一切なく、今の時代ではスッキリとしたエンジンルームと感じた。さっそくプラグ交換のシミュレーションをしてみると、過去にVM4レヴォーグで経験済みだけあって、どこからどう外せばいいかだいたい掴むことができた。オイルエレメントの位置やオイルレベルゲージの装着具合は、これまたレヴォーグでお馴染み。日常的なメンテナンスは非常に行いやすいだろう。
実際に走ってみると、FR車ならではの動きがすぐに味わえる。鼻先が軽く、軽快な旋回が思い通りに実現できる。それ以上に気に入ったのが、各ペダルの配置。
EK9シビックRのFACTBOOKで表記されているが、ヒールアンドトゥが行いやすいようペダルの位置と角度が絶妙に調整されている。ヒールアンドトゥを行うときは、このペダルレイアウトに助けられている部分もあったりするが、BRZでもほぼ同じペダル操作感覚を維持できた点は驚いた。運転操作を楽しくするために、ペダルレイアウトもしっかり計算されていると考えられる。カーブに入る前にシフトダウンしておき、アクセルを踏み込んで旋回、再加速…といった一連の流れがスムーズに行えると、運転もより楽しくなる。
加速する度に、足元から「シュゴゴーッ」と音がするので、なんの音か。これが賛否両論?のサウンドクリエーターによるもので、確かにマフラー音よりも大きい。

インテークパイプの一部を分岐させ、これを足元付近のパネルに接続。このシステムを他の車に装着すると、どうなるのか?と変な流用ネタを思いつくほど、興味を抱いた部分だったりする。厳しい騒音規制のために、マフラーはどんどん音を出せなくなっている。それなら吸気音を使ってスポーティー感を演出しようと考えた末のシステムだとか。Youtubeの動画では分かりにくかった音質が、実体験として聞くことができた。

BRZに乗ってみて、一般的な公道でも運転する楽しさを実感しやすくなっている性格付けと感じた。気張らずにドライブできる車を世の中に送り出した、スバルとトヨタの決断の凄さを今になって知る。
試乗は短い距離ながら、得られたネタは数多く。ご協力ありがとうございました。>BRZで快適生活管理者様