先日の旧北陸本線トンネル群の道中、休憩のために敦賀港へ立ち寄った。そこには新日本海フェリーの敦賀フェリーターミナルがあって、普段なら船はいない時間帯ながら、そこにはすずらんがいた。海が荒れて、欠航で停泊していた影響だった。

こうしてフェリーを見ていると、また車を載せてウロウロしたいなと思ってくる。今まで散々シビックRを各地のフェリーに載せてきたところで、この先どれだけ載せることができるか。フェリーに載せた回数がやたらと多いEK9なんて自負もあったりする。
新日本海フェリーは、港を出港してしばらくすると、左右のデッキに通ずる出入り口が基本的には閉鎖される。乗船客が外に出れる場所は後部デッキぐらいで、そこでも上層デッキには行けないようにチェーンが掛けられることがあり、船内での散策行動は制限されている。

▲2010年9月に乗船したフェリーあざれあのデッキ。同船は2017年3月に退役済み。
基本的には…という表現は、完全に閉鎖されているわけではなく、極一部の出入り口だけは通行可能になっていることから。黙認なのか船員の忘れなのかは分からないが、その事情を聞いてしまえば乗船客側の負けになるので、あえて黙っていたりするが。
新日本海フェリーを使うときは、苫小牧→秋田→新潟の寄港便だった。毎回、出入り口には「強風のため閉鎖します」という味気ない看板と共に鎖が掛けられて閉鎖されている。この寄港便だけの措置かと思っていたら、他の航路でも閉鎖されていることが分かってきた。
「強風のため」とは、低気圧や前線といった天候による強風ではなく、高い航行速度からの「航行風」による影響だった。新日本海フェリーの船たちはどれも高速性重視で、例えば舞鶴~小樽に就航している、はまなす/あかしあ姉妹で30.5ノット。
1ノットは1時間に1海里を進むスピードで、1海里は1.852km。簡単に覚えるならテンパチこと1.8倍、正確に出すなら1.852倍すればいい。
従って、30.5ノットで航行する船をkm/hに換算すると、56.486km/hの速度と出る。この速度で走る車から手や顔を出せば、それなりの風の強さと圧力を受けることが実感できる。今度は船上で考えると、揺れるデッキで強い風と圧力を食らい、不意の転倒や海への転落の可能性を考えれば、安全確保でデッキを閉鎖することは仕方がない。
敦賀~新潟~秋田~苫小牧東を結ぶ、らいらっく/ゆうかり姉妹で22.7ノット。新日本海フェリーの船の中では最も遅い足となるが、それでも42.04km/hは出ている。
船の航行速度は15~20ノット前後が多いとされ、その速度からすれば、いかに新日本海フェリーの船たちが速いか。かつては『海の新幹線』と呼ばれたフェリーまでいたそうなので、昔からスピードがウリの一つとなっているようだ。