寒い冬場こそ、暖房のありがたさを実感できるもの。今シーズンも真岡鐡道のSLもおか号に乗り、蒸気暖房で冷えた体を暖めることにした。

蒸気機関車から接続された配管を通じ、高温の蒸気で客車室内を暖めるのが蒸気暖房方式。客車には蒸気の放出口が備わっていて、蒸気機関車から送り込まれた蒸気が流れ着いて、ふわふわと白い蒸気が立ち上がる。これが蒸気暖房中のサイン。
冷えた車外に比べれば、車内は蒸気暖房によって暖められていることは実感できる。ただ、座席位置によっては冷たいままとなっているところがあって、電気暖房のような均一な暖房には程遠いものと感じた。今時の電気暖房とは異なり、正常に暖房されるかどうかは、車両のコンディションと乗務員の腕次第というところが実情のようで、旧国鉄時代の乗務員さんによる苦労話はあちこちで見つけることができる。そんな旧来の暖房システムを体感するのも、今回の乗り鉄の目的の一つ。
一年前、2019年3月の乗車時は、春休みシーズンだったこともあって立席乗客が出るほどの混雑があったが、今日はちょうどセンター試験当日、昨日からの低温と雪予報で、終始乗客はまばらだった。

蒸気機関車からの蒸気が高温のまま送られてくるはずの1号車に座っていたが、ダウンジャケットを脱ぐまでの暖かさにはならず。燃料費(石炭消費)を抑え、水の消費量を少しでもセーブする意図があるのか、加速は穏やかに、汽笛吹鳴はできるだけ短く、そして蒸気暖房はギリギリまで弱めているいった具合。財政難でC11 325を手放しているだけに、経費節約かな?と思える手段を垣間見ることになった。

アナログな計器や大小のバルブ、配管類がよく目立つ、C12形蒸気機関車の運転室。
停車時間が程よくあるとき、小さな子供や家族向けに、ファンサービス的な接客対応を取らないのが真岡鐡道といったところで、一歩間違えると「SLに乗せてやる」「結局は三セク」と捉えられてしまいかねない態度は、相変わらず。本来の業務にしっかりと徹しているという意味では大正解だが。純粋な私鉄たる大井川鐡道のSL列車とは、大きく差があると再認識できた部分。
発熱しながらの乗車となった去年の経験から、体調を万全に整えたつもりだが、出張から帰ってきた翌日だけに疲れそのものは残っていて、同乗者がいなければ危なかったかもしれない。総走行距離は300㎞。寒い中、お疲れさまでした。>参加者