2007年12月15日に納車されたその日、地球と月の距離に相当する384,400kmまで走る目標を宣言。それから16年11ヶ月10日(6,190日)が経過した2024年11月24日、384,400kmに到達した。
このとおり。
アポロ11号で撮影された、月から見る地球。平均384,400kmを離れ、月と太陽の位置関係から、地球の半分が欠けているように見える。手前の機体は月着陸船。
EK9の総走行距離が384,400kmになりました。2007年12月15日に中古車として納車され、地球と月の距離に相当する384,400kmまで走ることを目標宣言。16年11ヶ月掛けて月🌗に到着です。定常運用、無事終了。 pic.twitter.com/JBhXzihjbd
— 日向重工 (@EK9hinata) November 24, 2024
Xのほうに速報をアップし、かなりの反応をいただくことができた。
最終目標は384,400kmとしており、その下では小さなチェックポイントを設定していた。第一チェックポイントは地球と月の中間地点となる192,200km、第二チェックポイントはアポロ13号の事故地点の321,860kmとして、段階的にクリアする楽しみもセット。
中古車かつワンオーナーという経歴で、ナンバーが再交付された2007年12月15日時点で73,400km。差し引き311,000kmを乗ったことになり、初代オーナーよりもはるかに多い距離を乗っている。
車体の変化
初度登録は1998年5月、総走行距離384,400km到達時点は2024年11月なので、26年半が経過している。これだけの年月があれば、車体も変わってくる部分が出てくる。
↑2007年12月時点では完全純正かつ修復歴無しだった車体が↓
高速道路での静粛性と燃費の向上を狙い、5速を純正の0.848からDC2(98)インテRの5速=0.787を流用
。
足回りは無限ブッシュ+エナペタル製ビルシュタイン
の組み合わせ。
錆から腐食に至ったフロアパネル
は、修理を行って修復歴有に。
酷道や林道を走ることがある以上、車高やホイールはノーマルを維持していた。よって見た目は純正状態を保ちつつも、中身はあちこちが変わっている。
内装方面も作業を繰り返す
走行機能に限らず、内装関係も作業対象となる。
オーディオパネルは拡張性に優れる後期型の2DIN仕様に換装
。
フロアカーペットやリアシートは前期型EK4SiRII仕様
になる。
経年で加水分解が始まっていたドアトリムはEK3用に変更。
内装方面は、主に使い勝手や安全性を向上させるための対策が中心。赤い印象になりがちな車内は疲労感を抱きやすく、さらに経年で変色や加水分解が始まっていたことから、通常グレードの内装を入手して黒化を行った。見た目はノーマルなEK9としつつ、走行機能から内装方面まで、視界に入る部分は何かしら手を付けている。
定常運用終了。そして
かつて車は10万キロを走ったら寿命だとか、20万キロは困難とされていた。384,400kmともなれば、それら目途の距離数を大幅に超える。これまでトラブルは数件発生したものの、大きな故障は起きていない。維持の仕方次第とはいえ、世間の情報が如何にアテにならないかよく分かるもの。
世間の情報がアテにならない件でもう一つ。EKシビックに限らず、2000年よりも前のいわゆるネオクラ世代のホンダ車については純正部品が出ないとか、ホンダディーラーも受け付けなくなるといったネガティブな情報が必ず出てくる。
本当にそうなのか?と思うことは非常に多い。確かに純正部品は減っているが困るほどではない。翻訳機能の向上や個人輸入も容易になっている世の中なので、海外から取り寄せる対処方法もある。日常の整備はホンダディーラーに任せているが、何事もなし。
定常運用終了後の乗り換え計画として、次期主力車両(F-X)を推進していたが、現状のままEK9に乗り続けたほうが何かとラクということに気付く。
棚やクローゼット内にはストックしている純正部品が積み上げられ、エンジンにとってのアキレス腱となるデスビ関係の部品は、使い切れないレベルほどの複数量の在庫がある。サービスマニュアルやパーツリストといった正規情報関係も揃っており、この先も苦労しなくて済む。
後期運用、スタート!
というわけで。
走行機能や維持体制に問題なく、純正部品のストックも潤沢にある。車体本体は384,400kmを走っているが、乗っている人間は311,000kmしか乗っておらず、走り足りないのが本音。まずは40万キロを目標に、気が済むまでオドメーターを回していくことを追求し続ける『後期運用』をスタートする。
▲画像は、アポロ12号で月面に降り立ったアラン・ビーン月着陸船操縦士が描いたIs Anyone Out There?
より引用。
表題は「誰かいますか?」となるが、当Webサイト的には次期主力車両(F-X)?中断だ中断!延期!まだまだEK9だぜ!といった気合いを入れ直す感じで。
やり残していることは多い
エナペタル製ビルシュタインの仕様変更を考えており、EK9で北海道へ再訪問しなければならない事情があり、修復したフロアパネルの経過観察も続けたい。もう少し走れば、ミッションは工場出荷状態よりオーバーホール後のほうが長くなり、不調の兆しはなし。
B16Bエンジンの果てはどこか。エンジンオイルの消費は常識的なレベルで白煙を出すほどでなく、圧縮圧力も規定値内に収まっており、過走行エンジンの典型的劣化症状は起きていない。車体の構成要素それぞれで、行く先を見てみたいという興味は増す一方だ。
〆
例えば、小惑星リュウグウへの探査と着陸を行った『はやぶさ2』は、採取した試料を地球に帰還させたあと、次の小惑星を接近探査するための拡張ミッションとして、後期運用に入っている。機器の老朽化や故障は発生しているが、2024年11月現在も(98943)トリフネに向けて飛行中。
イメージとしては、上記はやぶさ2そのもの。メインミッションを終えたはやぶさ2を活用することで、科学的・工学的な成果をより見込む。転じて、EK9シビックRで現状の維持方法を続けることにより、過走行車を走らせる貴重な経験を得るだけでなく、部品情報や世の中の動きを掴むことができる。
一部の定期交換部品については、384,400km到達後の計画を立てていない。このあたりは過去の交換歴を遡って、一つひとつ対処していくことにしようか。純正部品が出なければギリギリまで先延ばしするが、再計画が立てられるのも純正部品が出る証拠になってくる。
維持レポートの新規公開数は当面はローペースとなるが、過去ログを活かしつつ新規のネタがあれば随時アップしていくことになり、こちらも現状と変わらず。引き続き、維持の参考やご愛読となれば幸い。
走行距離:384,400km