1998年の初度登録から数えて、車検を受けた回数がとうとう二桁に突入。

過去のレポートを見直していたところ、定期交換部品はともかく、予定していた交換設定距離がオーバーしていた部品、前回の交換から10万キロを使用した部品が見つかり、リフレッシュにはちょうどいいタイミングだ。よって今回の車検も集中整備として、あちこちの部品を交換していくことになった。

代車はGP7シャトル

今回の代車はGP7シャトル。いろいろ借りてきた代車の中では初のハイブリッド車となった。

2017年の車検に続いて、ホンダディーラーに依頼だ。認証工場から指定工場になっていて、代行で車検場への持ち込むことがなくなり、店舗の整備場内で完結するようになっている。「ディーラー車検は厳しい」と言われる根拠は見つかるのだろうか。

I.デスビキャップとローターの交換

維持メニューの設定上、今年はデスビキャップとローターの定期交換年度だ。4年間隔で定期交換するようにしており、前回の交換は2015年の車検。交換から10日後にデスビ本体が壊れてしまい、新品ASSYに交換linkするハメになったのだが…。

キャップやローターは、4年も使えばダメージが蓄積される。具体的には、キャップ(ケース)のネジ穴にはヒビが入り、内部の電極は白い粉に覆われて摩耗も発生し、ローター側の電極も焼け焦げてしまう。

キャップ側の接点

キャップ側の電極は、焦げた白い粉に覆われていた。素人目線による点検では、4本それぞれの接点に大きな差はなく、同じような状態になっていた。

ローター側の接点

ローター側の電極の様子。広く取られた導通部分に対して、写真から見て上半分側に焦げや荒れが集中している。エンジンの使い方=進角制御や回転域からして、街乗りメインの足車として使っていると、このような損傷具合になってしまうのかもしれない。

過去に交換した電極の様子

こちらは2011年12月の6回目の車検で交換した、ローターの様子。電極のダメージは、やはり上半分側に集中している。サーキットユースメインで高回転域を常用するような運転方法の場合、損傷具合に変化はあるのだろうか。

交換すればハッキリとした変化…接触不良がなくなってプラグの火花が飛びやすくなって良質な燃焼に戻り、発進や再加速がラクになる効果が出てくる。高価な部品ではないので、潔く交換できて財布にも優しい。

使用部品図その1
2.  30102-P72-006  キャップASSY.  2,323円  1個
3.  30103-P73-003  ヘッドASSY.,ローター  2,640円  1個

II.クラッチマスターシリンダーとスレーブシリンダーの交換(2回目)

現在使用中のクラッチマスターシリンダーとスレーブシリンダーは、2014年9月のミッションオーバーホールlink依頼の際、同時交換してもらったもの。それから5年100,000kmを使い込んだ。

クラッチマスターシリンダーは、EK系シビックの数ある弱点の一つとされる。シールが劣化するとフルードが室内側に漏れてしまい、フロア鋼板を浸食、錆びを誘発する恐れがある…と言われているが、一回目の交換まで196,000kmを使いながら、フルード漏れは発生しなかった。フルード漏れの予防措置として、法定12ヶ月点検及び車検時の整備において、必ずフルードを交換していたことが、功を奏していたのかもしれない。

クラッチマスターシリンダーの室内側

現在の、クラッチマスターシリンダーの室内側の様子。一回目交換時の距離と経過年数に比べれば、今回の5年100,000kmは短いものとなる。引き続き、一年に一回は必ずフルードを交換していたことで、フルード漏れや湿り気による変色は起きていない。毎日の運転で使うものであり、100,000kmという数字的なタイミングが良かったため、消耗品と割り切って交換依頼。

クラッチスレーブシリンダー

ミッションケースに装着されている、スレーブシリンダーも同時交換となる。特にこちら側は、度重なるラジエターフィンの高圧洗浄による水圧で、錆びや浸水が発生していた。

使用部品図その2
7.  ★下記参照  シリンダーASSY.,クラッチマスター  9,558円  1個  ※1
9.  46928-SF1-000  シール,クラッチマスターシリンダー  220円  1個  
10.  46930-SR3-013  シリンダーASSY.,スレーブ  5,886円  1個  ※1
21.  46961-S04-003  ホース,クラッチ  2,984円  1個  ※1
24.  46971-S04-003  チューブ,クラッチフルード  990円  1個  
40.  95002-41200-04  クランプ,チューブ(D12)  100円@50円  2個  
※1:2014年7月価格

クラッチマスターシリンダー、スレーブシリンダーだけでなく、ホース類やシールパッキンも同時に交換している。なお、★のクラッチマスターシリンダーについては部品番号がよく変わるらしく、手元にあるパーツリストでは46920-S04-003という記載になっていながら、2016年発注当時は46920-SR3-013で納品されている。2019年現在の最新の部品番号は不明となるので、発注する際は入念な確認が必要となる。

III.燃料フィルターの交換(3回目)

過去の燃料フィルターの交換において次回交換予定距離を290,000kmと設定し、現在まで6,000kmをオーバーしていたことに気づく。

燃料フィルター

「燃料フィルターって、あの黒い小さいタンクみたいなやつでしたっけ?」と担当メカニック。電話越しでの打ち合わせなのに、EKシビックとB型エンジンの状況がすぐに出てきて、逆にこちらが驚かされた。

インジェクター内部linkのフィルター点検では、錆びや汚れが流れ着いていないことから、燃料フィルターの機能は維持され、供給の配管は良好な状態を保っている。予定から6,000kmを超えていたことや、引き続きキレイな配管を維持するため、燃料フィルターの交換を追加依頼した。

使用部品図その3
1.  16010-ST5-E02  ストレーナーセット,フューエル  4,631円  1個  

ヘッドライトの合否は?

今回の車検は、何事もなく保安基準に全て適合するとは思っていなかった。というのも、今年8月に新品のヘッドライトユニットに交換linkしており、バルブは社外品のHIDランプ(RAYBRIG DE42K)を使っている事情によるもの。このHIDキット、名目上は『車検対応』となっているが。

ヘッドライトユニットの交換後、予備車検場での光軸調整は「なんか(基準値内に)出しにくい」と言われ「光度も足りない」と告げられていたことが、懸念として引っかかり続けていた。

ヘッドライト測定結果

結論としては「合格」。その背後では、担当メカニック氏もヘッドライトの調整と検査は相当苦労していたらしく、ドライブレコーダーによる解析では、一時間近く要していた。測定用紙には『走行灯』にチェックが入れられて、1998年8月31日までの製造車両はハイビームでの測定という基準に沿ったもの。

先の予備車検場では「右が暗い、車検には通らないかも」と言われ、ストックしていたバルブと交換している。測定結果にもその様子が表記されており、交換した右側(運転席側)は40,800cdとしっかりした数値が出ているが、7年使用した左側(助手席側)は25,100cdと60%程度に低下。近い将来、バルブの一斉交換を考えておかなければならない。

純正マフラーは有利

ホーン(クラクション)や排気音といった各種音に関する検査は、全て官能検査で良好判定、異常なし。全て純正品を使っている最大のメリットがここにあって、テスターによる細かい検査を省略することができる。

特にマフラー、排気音は今も昔も極めてデリケートなもので、社外品であれば有無を言わさずテスター検査に掛けられてしまうのかもしれない。純正マフラーを装着しているため、エンジンを吹かして終わり。

過去、サーキットのライセンスを持っていたとき、この純正マフラーでさえサーキット内の騒音規定上限値(95db)に近い音量が出ていたことが判明する。「え?これ純正ですか?」と驚いたサーキットの測定員の一言は、今も忘れられず。

引用画像

設計者たちは純正マフラーも抜かりなく手を加えており、SiR系よりも全域に渡って音圧をアップさせ、さらに2~3000rpm付近で100Hz付近の低音を強調するようなセッティングを施しているそうだ。3000rpm付近で、心地よい重低音が出てくる理由はここにある。半日以上連続で聞いているlinkと、さすがにうるさく感じるが…。

厳しさは、どこから?

ディーラは、メーカーの看板や信用を背負っているため、車の扱いも慎重になる。ギリギリな部分や怪しい部分が見つかり、オーナーに修正してくれる気配がない、もしくは修正依頼を考えていない、またグレーと分かっていて交換していると気づかれれば、店側は安全牌や無難な選択肢を取る。つまり、その人とはもう付き合いきれないとして、入庫拒否、整備拒否と繋がって「ディーラーは厳しい」となっていく。

車検が通らないような社外品の装着や整備基準外のセッティングを施しておきながら、いざディーラーに向かえば入庫拒否されたと愚痴や怒り、厳しいとする記事が多数見つかり、よく読めば当人の責任を店側に転嫁しているようなものばかり。

車検のときだけ、基準に適合、純正品に交換するようなオーナーとなれば、日常的には検査に適合しない状態で走っている=そういった不良車両を受け入れている店と見られてしまい、たった一人のせいで信用を無くすことになる。ディーラーとは、素人からすればメーカーそのものであり、地域にとってのメーカーの顔だ。泥を塗られる前に対策を打つなんて、当たり前のこと。このあたりがディーラーが厳しいとされる理由で、厳しくしていたのは、実際はオーナー当人だったというオチだ。

ディーラーに対して車検や整備だけ依頼される客と、日常的に顔を出しては何かと支払いしていく客。俺は客だから車も含めて大切にしろと態度に出す人間と、客だからこそメーカーや店舗店員に敬意を払える人間。店側からすれば、どちらを大切にするか。客が店を選ぶ背景で、店も客を選ぶだけのこと。

その他、検査結果

今までの車検は合否だけを告げられて、検査結果が記載された書類は無かった。それが今回は『検査機器等による検査』という書類が2年点検整備記録簿にセットされており、先述したヘッドライトの検査や音の官能検査の状況を含め、各結果を初めて目にすることができた。

ブレーキの測定結果

ブレーキの検査結果もしっかり記載。かつて乗っていたDC2インテグラRの開いたキャリパーや、使い古して捨てたキャリパーといった各種データが集まれば、変化状態を見通せたかもしれない。

交換した部品類

車検と同時施工となる、法定24ヶ月点検時に交換依頼した各部品は、夜遅くまで作業して装着し終えたようだ。

クラッチマスターシリンダーを室内側から
エンジンルーム側から見るクラッチマスターシリンダー

クラッチマスターシリンダーを交換したことで、ペダルを踏み込む度にパキッ…コキッ…と指の関節を鳴らすような異音が聞こえていたが、新品になったことで鳴り止んだ。ペダルとクラッチマスターシリンダーのピストン棒の関節が傷んでいたと考えられる。

新品のスレーブシリンダー

黒光りしている新品のスレーブシリンダー。コンニャクのような柔らかいものを踏みつけるようなフィーリングから、硬いバネを押し込むようなフィーリングに変化した。浸水や熱のストレスから、シールやピストンといった内部部品にかなりのダメージがあったのかもしれない。

新品のデスビキャップ

新品のデスビキャップは、発注当時は「鈴鹿にある」とのことだった。内部のローターを含めた電極がリフレッシュされて放電しやすくなったからか、加速力が明らかに増している。

新品の燃料フィルター

加速力が増したもう一つの要素、燃料フィルター。80,000kmも使えば汚れで詰まってしまい、通過流量に変化があっても変ではない。次回の交換はこれまで同様に80,000kmを目処にして、月(384,400km)到着目前になりそうだ。

夜遅くまでの作業

夜遅くまでの作業…ドラレコに残されていた、エンジンを切る寸前の動画に映されている時刻は21時前。整備場の戸締りや書類整理といった後始末まで考えると、真の終業時刻は22時を越えている…というより、0時を過ぎる日もあるとのこと。

2019年の10回目の車検は、厳しさを実感することなく終了した。ディーラーの細かい点検でも合格だったことから、リフレッシュをメインにした維持の方向性は間違っていない。「月まで行くなら、こちらもとことん付き合いますよ」とメカニック氏からの一言も貰えることができた。

懸念材料だったヘッドライトは、これまでどおりのハイビーム検査に落ちつき、無事に合格判定となった。これが後期型だった場合、ロービーム(すれ違い灯)での検査になって、不合格になっていたかもしれない。日常的な使い勝手から不利に見られる前期型だが、ヘッドライトの検査基準が緩いという点では、後期型よりも大きく優位に立てる。

保安基準の変更は、遠い過去に製造された旧い車においても適用されることがあり、昔の車だからといって油断できない例となった。現車においてはヘッドライトの調整に一時間近くも費やし、基準内に仕上げてくれたことは感謝しかない。

これが一見さんだった場合、「車検通りません」の一言と共に、調整などの作業に着手せずに片付けられていた可能性がある。なんだかんだで、お世話になっているディーラーは旧プリモ時代から通い続けている。旧い車になれば、必要なのは技術や部品ではなく、縁や後ろ盾であることを改めて認識させられることになった。

ドラレコは運転中の記録だけでなく、店内での車の扱いも監視できるという意外な使い道。MT車の扱いに慣れていないためか、必要以上にアクセルを吹かしてクラッチをつないだり、女性店員が「できた!動かせた!」とキャイキャイとしゃべりながら洗車機に移動させたりと、全てが記録されていたりする。

走行距離:296,040km

デスビキャップ/ローター次回交換予定:2023年12月

燃料フィルター次回交換予定:370,000km
2023/09/02 370,051kmで実施済みlink

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