燃料フィルターについては、2010年12月の法定12ヶ月点検(135,018km)linkでの交換以来、60,000kmから80,000kmを走ったら交換するようにしている。

以後の交換歴として

2015.08.16 210,012km

2019.11.17 296,040km

現在

となっている。

2019年度の車検で燃料フィルターを交換し、次回の交換目安距離を370,000kmと設定したが、完全に忘れてしまう。走行距離がどんどん伸びていたある日、2023年度の車検に向けて過去ログを読み返していたところ、レポートに『燃料フィルター次回交換予定:370,000km』と書いてあることに気づく。

レポートに記載された、次回交換走行距離

このとおり。

2023年8月27日に370,000kmに到達。この週末にタイヤローテーション作業を計画しており、併せて燃料フィルターの交換を行うことになった。

燃料フィルターについて

ガソリンには給油口から入ってくる小さなゴミ、燃料ポンプからの微細な汚れが混ざっており、それらをろ過するのが燃料フィルターの役目。

EK9の燃料フィルターの位置

マスターバックの右側にある黒い筒が、燃料フィルター。ここが汚れで詰まってしまうと、正しい流量や圧力が得られずに、エンジンパワーの低下、燃料ポンプへのダメージやエンジンブローの危険性が高まる。あまり注目されない部品だが、非常に重要な役目を担っている。

サービスマニュアルには交換時期は記載されておらず、それでいて一種の消耗品とも言える部品だ。冒頭で書いたように、60,000~80,000kmを走ったら交換と決めており、応じて燃料フィルターは常にストックしていた。

純正品で絶対的な信頼性の確保を

ストック品=使用する燃料フィルターはホンダ純正品としている。社外の互換品を使っていたらカシメ部分からガソリン漏れが起きていた…という記事をどこかで見たことがあり、絶対的な信頼性が求められる部分だけに、社外品は選択肢に入らなかった。

パーツリスト
1.  16010-ST5-E02  ストレーナーセット,フューエル  4,631円  1個  

他型式との部品共通化のためか、パーツリストのイラスト上でも示されているように、燃料フィルター(1番)を発注すると、36番と37番のシーリングワッシャーも同封される。実際に使用するのは、燃料フィルター本体と36番のシーリングワッシャー2枚となる。37番は使用しない。

同封されているシーリングワッシャー

チャック付きのビニール袋に同封されている。向かって右側が使用しない37番のシーリングワッシャー。サイズと形状が異なり、見た目でも判断しやすい。

注意点

燃料系統の作業になる。火気厳禁は当然のこと、静電気由来のスパークやエンジンからの熱といった原因で車両火災、爆発による人的被害といった大きなリスクを伴う。ガソリン火災は水では消火できない。万一の事態に少しでも不安を覚えるなら、DIYで作業せずにプロへ交換依頼を出すこと。

交換作業

燃料フィルターを交換するには、まずは燃料配管に掛かっている高い燃圧を下げる必要がある。運転席側足元のコインケースを取り外し、ヒューズボックスへ。

13番ヒューズを抜く

中央段の左から2番目、No.13の15Aヒューズが燃料ポンプに接続されている。アイドリング状態のままヒューズを抜くと、燃料ポンプが止まってエンジンがストールする。この時にエンジンチェックランプが点灯するが、異常ではない。

ヒューズを抜いた状態で、2~3回はセルを回してクランキングし、燃料配管内の圧を下げる。続いて燃料タンクの給油口を開けて圧力を開放、最後にバッテリーのマイナス端子を外したら下準備は終わり。

ユニオンボルトを緩める

燃料フィルター上部のユニオンボルト(パンジョーボルト)をゆっくりと緩めて外す。ガソリンが出てくるので、ウェスやタオルでどんどん吸い取っていく。ユニオンボルトを外すと、ホースジョイントを挟み込むようにして、2枚のシーリングワッシャーが出てくる。落失しないように注意。

キャニスターチューブを外す

ブラケットに繋がるキャニスターチューブを外す。ジョイントパーツは樹脂で出来ていて、経年劣化で割れやすくなっている可能性があり、取り扱いには注意が必要。

フレアナットを緩める

燃料フィルター下部のフレアナットをゆっくりと緩め、慎重に外していく。フレアナットを緩めると燃料フィルター内のガソリンが大量に出てくるので、慌てずにウェスやタオルで吸い取る。季節によっては、慌てて突っ込んだウェスやタオルで静電気が発生→車両火災というオチが想定されるので注意。

フレアナットには必ずフレアナットレンチ(14mm)を使うこと。フレアナットをナメてしまうと正しく締め込めない可能性が発生し、ガソリン漏れの原因にもなる。

フレアナットは、基本的にはパイプから外すことはできない。ナメたり、無理に緩めようとしてパイプを傷めてしまうと、パイプの交換になってしまう。燃料フィルターに繋がるパイプは僅かしか見えないが、実際は燃料タンク付近からフロア下部を縦断する、非常に長いパイプになっている。

フィードパイプの実体

▲画像は#1090、ホンダ(純正) 燃料パイプ外部リンクホンダ(純正) 燃料パイプより引用。

燃料パイプの実体。交換となれば、このパイプを交換しなければならない(先のレポートページで記載されている部品番号は17770-となっているが、実際は17700-となる)。

2023年秋口現在も燃料パイプが入手できるか不明であり、手配出来なければ現物修理や部品取り車からの移植という、手間の掛かる復旧作業が待っている。

ブラケット背面のボルト

燃料フィルターの背面に隠れているボルトを外すと、固定バンドと共に燃料フィルターが車体から外れる。ここから作業の折り返し。フレアナットやユニオンボルトはいきなり工具で締め込まず、手である程度の仮締めを行ってから本締めを行う。

フレアナット側は、仮締めの時点で少しでも回りにくさ、妙な固さがあった場合は、一旦緩めてネジ部を点検すること。固定バンドやブラケットを緩め、燃料フィルターの位置を微調整してから、改めて仮締めすると素直に締まっていくことが多い。

固定ボルトの位置

パーツリストのイラストをベースにした、2枚のシーリングワッシャーを含めた、ユニオンボルトやホースジョイントの接続図。57番のユニオンボルトの締め付けトルクは22N・m(2.2kgf・m)、15番のフレアナットの締め付けトルクは37N・m(3.8kgf・m)となる。

交換作業後の確認

エンジンを始動する前に、エンジンルーム内に垂れたガソリンが揮発し切っているか、ボルトやナット類は完全に締まっているか、もう一度確認する。

問題が無ければ、作業前に外していた15Aヒューズとバッテリーのマイナスケーブルを接続。いきなりはエンジンを始動せず、キーをII(ON)位置にして、燃料ポンプを動作させて燃圧を上げる。この状態のまま、ユニオンボルトやフレアナットに触れて、湿り気=ガソリン漏れがないか、入念に確認する。

エンジンを始動し、もう一度ユニオンボルトやフレアナットに触れてみて、ガソリン漏れがないことを確認できれば作業終了となる。

今回で4回目の交換となる。定期的に交換し続けているため、加速力が戻るとか、フィーリングが良くなるといった体感できる変化はなし。取り外したフィルターについても、中から黒いガソリンが出てくるようなこともなく、燃料系統は好調を保っているようだ。

過去3回はディーラーや整備工場へ作業依頼をしている。DIY作業におけるトラブルやリスクを考えれば、危険を伴う燃料系統の作業ならプロに作業依頼を出すのもありだろう。

一方で、月(384,000km)をゴールとした定常運用終了前、最後のフィルター交換となることから、自らの手で作業してみたかったという興味がリスクを上回っていた。流れ出るガソリンの後始末、外した燃料フィルターの処分、手や衣服に付着する強いガソリン臭。これら実作業よりも関連する出来事が多く見つかり、また一つ知識を増やすことができた。

走行距離:370,051km

燃料フィルター次回交換距離:月面到着後の交換計画は無し

Post