EKシビックは各種レースやサーキットでのスポーツ走行で使われる場面が多い。EKシビックの販売開始に併せて、無限(M-TEC)からも強化ブッシュが販売がスタート。登場から25年が経過した2020年でも、購入可能な部分がまだ残っていた。
販売店向けWebページながら、一般ユーザーでも見られるようになっている。EKシビックで調べてみると、目的としている強化ブッシュには完売情報は記載されていない。しかもカタログまでアップロードされているという、有難い環境。
この情報をベースに、注文を依頼した過去では「販売状況が分からない」「入荷は未定」といったネガティブなことを何度か言われており、どうもあまり関わりたくなさそうだ。
2021年→2024年
それなら自前で揃えてみようということになり、2021年から集め始める。2024年8月末、世間のショップで販売されているブッシュセットと同じ構成まで揃えることができた。
画像はSPOON SUS BUSH SET 51359-EKA-000
のWebページより引用。
SPOONから発売されているSUS BUSH SET 51359-EKA-000を指標とした。これはあくまで、サスアームに組み込む強化ブッシュに限定するため。ステアリングギアボックスやスタビライザーの強化ブッシュ等も含めてしまい、購入範囲が広がってしまうことを防ぐ。

無限の強化ブッシュが一通り揃った直後の様子。一部のブッシュが入手できなくなっており、純正品で代用することになった。しかし耐久性については確認済みだったことで、問題なしとする。
B-27 ナックル
まずはフロント、アッパーアームに組み込む強化ブッシュから。
| MUGEN | 51455-XH3-S0N0 | BUSH SET,FR.UPPER ARM | 14,520円 | 4個セット/1台分 |
アッパーアーム部分は、この51455-XH3-S0N0のみとなる。
B-27-10 フロントスタビライザー/フロントロアーアーム
同じくフロント、ロアアームに組み込む強化ブッシュは計3種類になるが、部品番号を赤文字と青文字で分別した理由は後述する。
| MUGEN | 51392-XH3-S0N0 | BUSH SET,LOWER ARM FR | 8,580円 | 2個セット/1台分 |
| 51810-XH3-S0N0 | BUSH SET,DPR.FORK FR | 10,560円 | 2個セット/1台分 | |
| 51391-XH3-S0N0 | BUSH SET,FRONT COMPLIANCE FR (EK4) |
10,560円 | 2個セット/1台分 | |
青文字にしているコンプライアンスブッシュ(51391-XH3-S0N0)は、EK9用としてはWebカタログには掲載されておらず、EK4用として販売されているブッシュを流用することになる。ところが、PDFカタログ上ではEK9、EK4の両方で51391-XH3-S0N0が適合する共通品番になっており、少々不思議な点となっている。
EK4用の純正コンプライアンスブッシュ(51391-S04-005)に対して、EK9用の純正コンプライアンスブッシュ(51391-S03-005)は硬度アップ品として設定されており、応じて部品番号も大きく変わっている。
EK9用で51391-XH3-S0N0が入手できないなら、代用として純正コンプライアンスブッシュを発注してみると、こちらも入手不可能と判明。それならばとEK4向けの51391-XH3-S0N0を発注してみると、無事に入手できたという経歴がある。
51391-XH3-S0N0をよく見ると、側面にS04の文字を発見。こうなるとEK4用純正コンプライアンスブッシュのパッケージを入れ替えただけか?と思ってしまうが、金型の転用によるものだと信じておく。
2014年末のブッシュリフレッシュ作業
では51391-XH3-S0N0を装着しており、現在も継続使用中。合計18.5万キロを走行しているが問題は一切起きていないので、騒ぐほどでもないのが実際のところ。
B-29 リヤースタビライザー/リヤーロアーアーム
最後はリア。トレーリングアームを使ったダブルウィッシュボーン式サスペンションだけに、部品点数は多くなる。一部の強化ブッシュは入手できず、純正部品で代用した部分は青文字とした。
| MUGEN | 52393-XE9-S0N0 | BUSH SET,RR.UPPER ARM | 12,408円 | 2個セット/1台分 |
| 52395-XE5-S0N0 | RR.UPPER ARM BUSH SET | 4,752円 | 2個セット/1台分 | |
| 52365-XH3-S0N0 | BUSH SET,RR.LWR ARM | 13,200円 | 4個セット/1台分 | |
| HONDA | 52622-SH3-013 | ブッシュ,リヤーダンパーロアー | 2,500円@1,250円 | 1台分で2個使用 |
| MUGEN | 52343-XE5-S0N0 | COMPENSATOR ARM BUSH | 9,504円 | 4個セット/1台分 |
| 52385-XE9-S0N0 | BUSH SET,RR.TRAILING | 11,880円 | 2個セット/1台分 | |
青文字部分は純正部品による代用としており、無限品番であれば52622-XH3-S0N0が該当する。販売や部品番号の検索を含めて、完全に情報が無くなっており、文字通りの廃番と判断した。
トレーリングアームブッシュ関連
最も目立つのが、間違いなくトレーリングアーム用のブッシュ、52385-XE9-S0N0だろう。EKシビックのパーツリスト上では、補修用の純正部品としてブッシュ単体での供給はされておらず、ブッシュの交換=トレーリングアーム一式での交換となってしまう。
トレーリングアームを正しい位置に保持しつつ、シーソーのように動かなければならない構造から、より硬いブッシュを入れるのはどうか?という考えもあり、他車種用の純正ブッシュを流用する方法もあるそうだ。
ホンダ純正のトレーリングアームブッシュ、52385-SR3-000。1個あたり3,476円(2023年12月)で購入できて、1台分なら2個必要となる。強化ブッシュにありがちな乗り心地の悪化も防げるそうで、有力な選択肢の一つとなるか。
無限の強化ブッシュ、ホンダ純正ブッシュ共にすぐり入りブッシュとなっている。わざと空隙を設けることで、柔軟性を与えて動けるようになっており、リアサスも積極的に使おうという設計側の意図が伺える。
〆
無限のブッシュは長い歴史があるようで、同封されている説明書にはEF系シビック/CR-X(サイバー)の型式まで表記されている点から、1980年代後半から存在し続けている部品となる。
52385-XE9-S0N0の説明書では、型式の記載はEG世代までで、次のEKシビックに関しては一切記載なし。
冒頭でも書いたように、店舗側は無限(M-TEC)とあまり関わろうとせず、かといって無限(M-TEC)側も告知は殆ど無し。積極的な販売が続いていれば、オールドホンダ車を所有し続けるドライバー側も助かると思うが、何か理由でもあるのだろうか。
無限(M-TEC)による部品番号をよく見ると、中番と末尾の間に半角スペースが設けてある。当レポートでは『52385-XE9-S0N0』と一気に書いてきたが、無限(M-TEC)式に書くと『52385-XE9 -S0N0』となり、同社の公式Webサイトでも部品番号に半角スペースが設けられているパターンが殆ど。Web検索の観点ではこの半角スペースの存在が少々厄介で、ヒットしにくくなる原因にもなっている。
謎の半角スペースで検索しにくいため、探すときは半角スペースを消すことを推奨。もう一つ、『S0N0』はエスゼロ、エヌゼロであって、アルファベットのOを使った『SONO』のエスオー、エヌオーではない。ときどき間違えて記載しているページもあるので、これまた注意。
無限の強化ブッシュは各ショップで売られている強化ブッシュセットよりも遥かに高価だが、装着から15万キロ近く使って
ようやく小さなひび割れが見つかり、高い耐久性を持つことを確認している。高価でも長く使えれば、元は取れる。