これまでオイルパンからのオイル漏れで、オイルパンパッキンを二回交換している。一度目は2011年12月18日、二度目は2015年4月18日
。そしてまさかの三度目のオイル漏れ。
漏れたオイルで駐車場は激しく汚れており、オイルパン下のエキマニもベタベタになってしまい、最悪車両火災の危険性があった。とにかく修理するしかなく、半ば急ぎでショップに予約を入れたのだった。
入庫日前日になって、冷却水特有の変なニオイを鼻をくすぐった。ボンネットを開けて点検したところ、ホースからボタボタと漏れる冷却水を発見。漏れが相次いだことで、ボロさ加減がいい具合になっていた。
オイル漏れの修理:オイルパンパッキンの(三度目の)交換
ある意味では見慣れた光景になってしまった、オイルまみれのオイルパン。オイルパン全周に渡ってオイルが付着し、今回はインマニ側が酷い。漏れは思ったよりも早いようで、写真内の拡大部に示したとおり、ちょうどオイルのしずくが垂れる寸前、出先でオイル痕を残していくことが当たり前になっていた。
スプラッシュガードやインナーフェンダーにまでオイルが付着しており、雨の日は虹色のオイル痕を路面に残していたに違いない。
エキマニがエンジンを半周する前方排気なので、オイルパンを外すにはエキマニを外さなければならない。オイルパンを外したらパッキンを交換して終わり…ではないのが、この作業。
まず、オイルパンを外した状態で放置し、エンジン内に残ったオイルを全部落としきる。ヘッド部分には1L近いオイルが残されているらしく、これが落ちきらないと次の工程に進むことができない。オイルの落下は重力に任せるため、一日をフルで使う作業になってしまうのが難点。
ここで時間を惜しんで古いオイルを残してしまうと、エンジンブロックとオイルパンパッキンの合わせ面の脱脂がうまくいかず、液体パッキンが密着できなくなる。一度目、二度目共に古いオイルを残したままにした結果、修理後の早い段階で漏れを誘発した。
アルミ製のエンジンブロックと鋼鉄製のオイルパンでは膨張率が異なり、そこをゴムパッキンと液体ガスケットで密封することが無理のある話で、どうしてもオイル漏れは発生しやすい。
しかも、漏れを恐れてオイルパンの固定ボルトとナットをオーバートルクで締めてしまうと今度はオイルパンが歪んでしまい、またもや漏れの原因になる。実際、オーバートルクで締まっていたそうだ。
これはバッフルプレート付きのオイルパンに交換する際、近所のホンダディーラに持ち込みで作業をやってもらったが、恐らくB型エンジンの扱いに慣れていないのと、先述したノウハウを持ちえていなかったことによるものだろう。簡単なように見えて、とても厄介かつ高難易度な作業と言える。
久しぶりにキレイな状態に戻ったオイルパン。オイルパン内、スプラッシュガードやインナーフェンダーの汚れも清浄されて、本当にスッキリした。ラジエターを純正に戻した
ことで高い水温の維持ができるようになり、エンジンブロックとオイルパンが正しく熱膨張し、パッキンと液体ガスケットが隙間をしっかりシールする。
冷却水漏れの修理:スロットルへ接続するホースの交換
オイルパンパッキンの交換は、ショップに依頼した。翌日に入庫を控えていた朝、いつもどおりにエンジンを始動して雑務処理に向かう。次第に水温が上がり、ヒーターが利き始める。すると、嗅ぎ覚えのあるニオイが吹き出し口から出てきた。エチレングリコール特有のニオイで、世間では『甘いニオイ』というもの。
漏れているのは間違いないようで、万一ヒーターからの漏れなら、ダッシュボードの脱着か…と覚悟する。急いで点検した結果、スロットルに繋がる細いホースからの漏れだった。ヒーターからの漏れでなかったことで安堵したが、それにしても漏れが激しい。
冷却水は全てラジエターに向かうわけではなく、一部はスロットルを経由してEACVに流れ、再びエンジン内に戻っていく。漏れたのはその経路の一部だ。
水温の上昇と共に高まった圧力に耐えられなくなり、エンジンが稼動し続ける間は常にボタボタと漏れていた。ニオイに気づく前から漏れていたようで、リザーブタンクの冷却水は無くなる寸前。純正ラジエターに戻した際に余っていた冷却水を補充し、冷却不能状態に陥ることを防いでおく。
漏れた冷却水はハーネスや他のホースを伝わり、エキマニ、特にO2センサーを汚していた。熱されたエキマニに冷却水が滴り落ちるので、大量の湯気と強烈なニオイが漂っていた。このニオイが外気導入口から吸われ、車内に充満していた。
アイドリングしたまま、10分程度の緊急点検で漏れた冷却水の量がこれ。エンジンを動かすだけで、リザーブタンク内の冷却水はどんどん減ってしまう。必要最低限の運転に留めつつ、待ちに待った入庫日。ショップのフロントにて、冷却水が漏れ続けていることを口頭で伝え、追加作業となった。入院期間は一週間になるので、部品の追加手配も間に合う。
交換されたホースはしっかりとスロットルに繋がって、漏れがないことは気分がいい。ここがダメになるということは、他の細いホースも同様に寿命が近い証拠だが、エンジンを搭載したまま全交換することは工賃の観点から非現実的で、後々エンジンをオーバーホールするつもりなら、漏れが発覚次第その都度対処するパターンを薦められた。
左がスロットル側、右がジョイントパイプ側。本来は同じ肉厚のと思われるが、右のジョイントパイプ側が薄くなって延びている。漏れていたのは左のスロットル側で、漏れた冷却水が乾いて成分のカスが残っている。経年でホースの柔軟性が失われ、スプリング式バンドを押し広げるほどの冷却水の高圧力に耐えられなくなり、漏れに繋がったようだ。
両方の口共にクリップで締め付けられていた部分がくびれて、その前後が膨れているという外観の変化があり、その一方でヒビ割れ等の異常はなかった。
予防保全:マスターパワーチューブの交換
EK9シビックRのブレーキは、乗用車では一般的な真空倍力式となっている。エンジンの負圧を利用し、軽い踏力で大きな制動力を発生させるのが、ブレーキブースターと呼ばれる部品。ブレーキマスターシリンダーの背後に備わる黒い鍋みたいなものがそれで、負圧を生み出すエンジンのインマニとホース(正式名称マスターパワーチューブ)で接続されている。
赤い矢印間のホースがマスターパワーチューブで、ブレーキブースターとインマニを繋ぐ。ただのホースではなく、途中にチェックバルブ(逆止弁)が内蔵されていて、真空状態を維持できるようになっている。大気圧と負圧の差によるストレス、さらにはエンジンの熱を食らうので、何も不具合がない今のうちに交換しておいた。
外されたマスターパワーチューブを点検したところ、小さなヒビを発見した。車体が製造される以前に生産されていたもので、日付は1998年3月23日となっていた。18年間大気圧と負圧のストレスに晒され、熱にも耐えてこのダメージで済んでいることから、極めて高い耐久性があるようだ。内蔵のチェックバルブは異常はなく、ホース内部もしっとりとしたゴム由来の油分が健在だった。
ホースの肉厚は実測4mm。ほとんど負圧状態で、ゴムの劣化原因となる酸素も薄かったことが、耐久力に繋がったようだ。制動を司る重要な部品だけに、コアとなるホースの外に、もう一枚薄手のホースを密着させ、二重構造にしているのがよく分かる。
ホースの年月日はDD/MM/YYは(Date/Month/Year、イギリス式)で表記されている。写真のように24/07/15ならば、2015年7月15日となる。部番ではEK9シビックR専用だが、2015年になっても製造が続いていることから、意外と交換されやすい部品なのかもしれない。
| 11251-P30-004 | パッキン,オイルパン | 2,470円 | 1個 | |
| 46402-S03-J21 | チューブASSY.,マスターパワー | 4,750円 | 1個 | |
| 19528-P2T-000 | ホースB,ブリーザーヒーター | 510円 | 1個 | |
| その他 | ショートパーツ | 800円 | 1式 | |
〆
二度目のオイルパンパッキンの交換
から、一年足らずで再作業となった。最初からノウハウを持つショップへ、素直に依頼すべきだったと反省。
過去、二度もオイルを漏らした経験から、一週間ほど車を預けて、時間を掛けてじっくりと作業をしてもらったので当分は大丈夫か。エキマニに付着したオイルが原因で、最悪車両火災の可能性を回避できたことは、精神的にも安心できる。また、入庫日直前になってタイミング良く(?)冷却水が漏れ出したことで、また別の入院予約を取る必要が無くなったことは本当に助かった。
いつもいつも、入庫前に何かしらの追加イベントが発覚し、結果的には時間と費用を節約できていることは、運がいいと思う。それにしても、一週間の代車生活は長かった。
走行距離:218,103km