EK9(EK系/3DH)シビックの内装パーツ(サイドライニング)の外し方だ。トランク部からドアの縁まで、広範囲に渡る大きなパーツとなるため、外れた内装パーツの一時的な保管についても、応じて広い場所が必要になる。

0.リアシート、スペアタイヤリッド、スペアタイヤを外す

本作業に入るための事前準備として、リアシートlink、スペアタイヤリッド(トランクに敷いてあるコルクボード)、スペアタイヤを外す。オプションや他グレードからの流用で、トノカバーを装着しているなら、一緒に外しておく。

スッキリしたリアセクション

リアシートベルト用のバックルにビニールテープをX字型に貼り付けてる理由は、撮影したタイミングがサーキットでのスポーツ走行準備のときだったため、内装パーツの脱着作業には関係はない。

1.リアパネルライニングASSYを外す

リアパネルライニングASSY

内装パーツの取り外しを行うためには、まずリアパネルライニングASSYを外す。赤丸のスクリュークリップを外し、パネル全体を手前に引きつつ上側へ、斜め上方向に引っ張って外す。パネル内側の固定用金属クリップは、青丸の位置の内側にある。矢印の部分は、内装パーツに繋がる爪になっている。引っ張る際に割らないように注意。

2.リアスピーカーを外す

横方向にスライドさせる

リアスピーカーのカバーを外す。黄色丸のビスを外して、白い矢印方向にスライドさせるようにして外す。

もう一つの関節部分も外す

リアスピーカー本体は、黄色丸のビス四本で固定されている。Cピラー側のビスは若干外しにくく、スピーカーのハーネスも長さに余裕がないため、勢いよく引っ張って切断しないように注意。

3.内装パーツ固定用のビス類を外す

スピーカーカバー内側の固定ビス

リアスピーカーカバーの内側に隠れている黄色丸のビス三本を外す。この中で、写真右側、赤矢印で示したビスは、スクリューワッシャービスで、残るはタッピングビスとなっている。取り付けるときにビスの種類を間違えると、ねじ山を潰すことになるので、間違えないように注意。

スピーカーシートバックが外れたところ

リアシート側、赤丸のスクリュークリップを二つ、黄色丸部分の窪みの中に隠れているタッピングビスを外す。これで、内装パネルを固定しているビスやクリップは全て外すことができた。

4.車体から内装パーツを外す

ここまでくると、内装パーツの固定がだいぶ緩み、ガタガタと動くようになっている。

テールランプ付近のクリップ

テールランプ側から、内装パーツを車体中心部に向かって剥がすように動かすと、車体から外れていく。テールゲート用ウェザーストリップ側から剥がし始めると、すぐに内装固定用の一つ目の金属クリップがあり、引っ張って外す。とても折れやすく、度重なる脱着で既に失われた後の写真となった。

外れていく内装

内装パーツが浮き上がり始めたところ。

リアシートベルトの貫通穴

リアシートベルトは内装パーツの切り欠き部分から出ており、内装の脱着用に溝が切られている。内装パーツでシートベルトを引き出さないよう、溝からベルトを移動させて避けておく。

Bピラーの成型方法

Bピラー部分では、内装パーツはJ型に成型され、Bピラーに巻きつくようにして固定されている。フロント側へ僅かばかり移動させつつ、上へ引き上げるようにしてBピラーから浮かせてから、車体から外していく。

内装パーツの下部では、スカッフプレートにフック状の爪で引っ掛けるようになっており、無理やり引っ張って外すと、爪が折れて固定が甘くなる恐れがある。経年劣化でプラスチックが弱くなっていることから、爪を折らないように注意。

内装パーツの内側

内装パーツの裏側。青丸がトリムクリップで、黄緑の四角で囲った部分が、スカッフプレートに引っ掛けるフック状の爪。内装パーツを剥がす際は、このトリムクリップの位置をイメージしながら、少しずつ剥がす。なお、内装パーツの内側に貼り付いている発泡スチロールのブロックは、対側面衝突用のプロテクターとなるので、絶対に取り外さないこと。

内装パーツ、取り外し完了

外れた内装パーツをテールゲートから運び出せば、内装パーツの取り外しが完了となる。右側だけの解説となっているが、左側での作業もこれまでと同じ流れとなる。

Appendix_1.リアフェンダー内部への防錆剤注入

内装パーツが無い状態なので、リアフェンダー内部への防錆剤が注入しやすくなる。リアフェンダーは構造上、粉塵や水が溜まりやすくなっており、冬場に走れば融雪剤を巻き込んでしまい、そこに水分が混ざれば錆びることになる。なお、パネルの内側への防錆剤噴射は、サービスマニュアルでも指示されている防錆対策となっている。

ノックスドール700

そこで使うのが、ノックスドール700外部リンク:株式会社創新。強力な浸透性により、リアフェンダー内側の合わせ目や筒状になっている部分にスプレーすると、薬剤が広範囲に浸透する。しかも無溶剤でキツいニオイがなく、施工後の車内が臭くなることもない。

リアタイヤハウスの合わせ部分

リアタイヤハウスとリアフェンダーの合わせ目部分に、ノックスドール700を噴射したところで、茶色くなっている。普段見えない場所なので、見てくれは気にせずたっぷりスプレーすべし。浸透力が強いため、パネルの合わせ目を通じて車外に垂れ落ちることが多々あるが、錆びるよりはマシ。

リアフレームの合わせ部分

こちらはクォーターウィンドウの下側。ノックスドール700を十分に吹き付けて、薬剤まみれにしておく。

ここはフロアパネル、サイドシル、センターピラースティフナー、アウトサイドパネルが重なり合う部分で、フロアパネル下にはジャッキアップポイントが存在する。EK系シビックだけでなく、DC2系インテグラも錆びやすい部分で、厄介なことにサビはこれらパネルの内側から侵食していく。

5.クォーターライニングを外す

クォーターウィンドウ周辺の内装パーツ…クォーターライニングを外すには、先の大きな内装パーツを外す必要がある。リアフェンダー内部の防錆対策等を行うのであれば、クォーターライニングまで外す必要はない。

アンカーボルトを外す

フロントシートベルトの根本にある、アンカーボルトを外す。通常は普通のボルトだが、4点式シートベルトを装着していた経歴があり、専用のアイボルトに交換されている。通常ボルトは部品設定がなく、交換ができないことから継続使用中。

サイドシルを覆うスカッフプレートを外すには、このボルトを外す。そしてECU/ABSコンピューターをカバーするカウルサイドライニングを外してから、スカッフプレートを外すことになる。

スルーアンカーカバーを外す

フロントシートベルトとリアシートベルトのスルーアンカーカバーを外し、中のボルトを緩めてシートベルトを外す。カバーは柔らかい爪3ヶ所で取り付いており、下側から細いドライバーでコジると、少しずつ外れてくる。爪が極めて脆く、無理に外そうとすると破損する可能性があるので注意。

クリップの位置

クォーターライニングを固定している、赤丸部分の4つのスクリュークリップを外す。

フロントシートベルトの通り道

クォーターライニングの内側に、前後のシートベルトが通っている。フロントシートベルトは、スクリュークリップを外せば抜き取ることができる。

リアシートベルトはASSYで外す

リアシートベルトについては、フロントシートベルト部分のように『逃げ道』がないので、巻き取り装置そのものを外す必要がある。なお、リアシートベルトについては、巻き取り過ぎると衝突時のロック機構が誤動作し、ベルトを引き出せなくなるので、必要以上に巻き取られないよう、洗濯ばさみや目玉クリップでベルトの巻き取りを防止する。

リアシートベルトはASSYで外す

写真内の青丸で示した位置に金属クリップを使って、クォーターライニングが装着されている。金属クリップの位置をイメージしながら、クォーターライニングを引っ張っていけば、取り外しは完了となる。

Appendix_2.内装パーツの小加工

当blogの記事linkで、過去に書いたネタだ。内装パーツを外した際に、リアパフォーマンスロッドの脱着をしやすいよう、穴開け加工しておくのもいい。

リアパフォーマンスロッドの固定用ボルト

リアパフォーマンスロッドはフロアパネルに四本のボルトで固定されていて、ブラケット内部(黒丸)のボルトは、内装パーツの内側に位置している。リアパフォーマンスロッドを取り外すには、このボルトも外さなければならない。

穴開け加工

そこで、隠れるボルトの位置部分に穴を開けておく。穴の直径は、使用するラチェットレンチのソケットが入る程度の、現物合わせ。

穴開け加工

こうして、内装パネルを外すことなく、リアパフォーマンスロッドの脱着が可能になる。普段はリアシートバックと一体となったカーペットで隠れる部分なので、一見しただけでは加工痕が分からないのも強み。

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