2007年の納車時から抱え続けている不具合シリーズ第二弾。助手席側(左側)ドアのロックが動いたり、動かなかったりする。症状としては、以下のとおり。
・運転席側ドアの外から鍵を回すと、運転席側ドアのみロックする。助手席側ドアはロックしない。
・室内で運転席側の鍵を操作すると、助手席側のドアの中からガチャガチャと動作音だけがずっと鳴っている。
・運転席側の鍵をアンロックにしたまま、室内から助手席側の鍵をロックしても、すぐに勝手に開いてしまう。
・逆に、運転席側の鍵をロックし、助手席側をアンロックにすると、勝手にロックする。
・気まぐれで正常動作に戻り、運転席側の操作でしっかりロックするときがある。
このような具合。
集中ドアロック仕様のクセに、助手席側の鍵が動かないことが多かった。普段は動かなくて、どうでもいいときに勝手にロックし、鍵の閉じ込めをやってしまったこともある。しっかり施錠したつもりが、実は助手席側がアンロックのままということが何度もあり、セキュリティ上大いに問題ありだ。
不調の積み重ねだけでなく、製造から15年経過していることもあって、経年劣化も考えられる。内側のリフレッシュを兼ねて、鍵に関わる部品を一つ一つ交換していくことにした。
ドアロックアクチュエーターの交換
まずはドアの内張りをバリバリと剥がす。経年劣化でヒビだらけなので、慎重に脱着を行う。
泥だらけで汚く、そして縮んでしまった防水シートは交換するので全部剥がしてしまう。シートを接着する白いブチルテープは、納豆ともち米を掛け合わせて超強化したようなレベルの糸を引く。極めて粘度が高く、とにかくベタベタする。服に付着するとまず取れないので注意。
BGMは、ブラームスのハンガリー舞曲第5番ト短調(さけるチーズのテーマ)をどうぞ。
ブチルテープを除去する合間に、ドアロックアクチュエーターの場所をカメラを突っ込んで確認する。アクチュエーターを外すには、ドアロックASSYとドアハンドルを外すので、一人作業では難易度が急激に上がる。
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・ドアロックASSYに接続している各種リンクロッドを外す。接続場所を忘れないように。
・外側ドアハンドルとドアロックASSYを接続する太いリンクロッドは外さない。
・ドアロックASSYを固定する6mmの皿ねじ3本と、外側ドアハンドルを固定する10mmボルト2本を外す。
ドアロックASSYを固定する6mmの皿ねじ3本は最も目立つ部分にある。
・車外側からドアハンドルを上に引き上げれば、ドアロックASSY一式が上がる。
・ドアストライカーの受け側から、アクチュエーターを固定する3mmのタッピングビス2本が見えるまで引き上げる。
・あとはアクチュエーターを外し、知恵の輪の要領でドア内から取り外す。
・今度は逆の手順で組み立てていく。
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流れとしては上記パラグラフのとおりだが、大変分かりにくくて申し訳ない。ただ、これ以上のことは、セキュリティの観点からも説明はできないのでご了承願いたい。車外側の支援担当者と、室内側担当者に分かれて作業を行い、ようやくアクチュエーターを取り外すことができた。
左:新ドアロックアクチュエーター、2013年8月2日製造。
右:旧ドアロックアクチュエーター、1998年4月16日製造。
15年間お疲れ様。ロックカムを動かしてみたところ、古いほうがちょっと硬い感じがした。
取り外しはかなりの時間が掛かったが、流れと感覚を覚えたおかげで、あっという間に組み立て作業が終わった。
ドアチェッカーの交換
次に、ドアチェッカーの交換を行う。ドアが開きすぎないようにするためと、途中まで開いている状態を半固定する部品で、実は消耗品。寿命が来ると、関節部からキコキコ…バキバキ…と異音を発するようになる。防水シートを完全に剥がした今が、交換のチャンス。ドアロックアクチュエーターの交換ついでの作業となった。
ドアチェッカーは3本のボルトで固定されている。
車体側が10mmボルト、ドア側が12mmボルトとなっている。ドアチェッカーはドア本体に引っ付いているので、ボルトを外しただけでは脱落しない。
ドアチェッカーの脱着は、このホールから手を突っ込んで行う。実際は、スピーカー取り付け部の穴から手を突っ込めば、内張りや防水シートを外すことなく交換できるが。
世代交代の瞬間。新しいドアチェッカーにはグリスが最小限しか付いていなかったので、別途リチウムグリスを塗布した。ドアの高さに合わせて、ドアチェッカーの位置を微調整できるようになっていた。何も考えずに装着したところ、一発でOKだった。
防水シートの貼り付け
長かった作業もいよいよ終わり。新しいブチルテープと防水シートを貼り付ける。
新しいブチルテープは3M製#8626を使用した。純正ブチルテープと違い、接着範囲が狭いこと。そして新品防水シートになったこと。作業前と比較すると、全くの別物の印象となった。普段は見えない場所でも、キレイだと気分がいい。あとは内張りとスピーカーを取り付ければ作業は完了となる。
旧ドアロックアクチュエーターの解体
取り外したドアロックアクチュエーターは、当然ながら解体する。不調原因の調査と、金属ゴミとプラスチックゴミの分別する事情も兼ねている。
ビスを外し、パカッと開いた。このモーターのデザイン…、どこか見覚えがある。
やはりマブチモーターだ。同社は小型モーターの世界シェアの半分以上を占める。白いエンドベルが黒く変色している。恐らくカーボンブラシの粉塵だろう。
FA-130シリーズのモーターと比較してみると、一回りほど大きい。ドアロックアクチュエーターから取り出したモーターは、FC-280シリーズらしい。交換するとすれば、FC-280PCか。
エンドベルが黒い変色していた原因は、やはりカーボンブラシの粉だ。ブラシ部だけでなく、ローターやコミュテーターも真っ黒で、正常動作していなかったようだ。新品ブラシの長さは分からないが、稼動頻度にもよるだろうが15年から20年で寿命か。
シャフトには切り欠き付きの部品が圧入されており、どう頑張っても抜けなかった。このことから、モーターだけを交換して直すという手段は、かなり面倒ということが分かった。
| 72155-S03-G11 | アクチュエーターASSY.,L.フロントドアー | 8,610円 | 1個 |
| 72380-S03-003 | チェッカーCOMP.,L.ドアー | 2,856円 | 1個 |
| 72361-S03-A11 | シール,L.フロントドアーホール | 1,228円 | 1個 |
〆
内側のリフレッシュそのものは完了したが、助手席側ドアの鍵の具合は良くならなかった。集中ドアロックそのものは動作するようになった。が…、
・運転席側の鍵を操作すると、助手席側のドアの中からガチャガチャと動作音だけがずっと鳴っている。
この症状は相変わらず続いている。アクチュエーター内のモーターが新品になったことで、軽快なガチャガチャ音が鳴るようなってしまった。他にも原因があるようで、交換すべき部品はまだある。修理は運転席側
に続く…。
走行距離:181,311km