長い間に渡って、ドアウインドの開閉が遅かった。想定原因としては、ウインドを上下に動かすウインドウレギュレーターのグリス切れ。さらに潤滑不足はモーターにまで悪影響を及ぼし、窓の開閉に伴い「んがぁぁー」と大きな唸り音が鳴るようになっていた。
ゴール目標の384,400kmまではもうしばらく年数は掛かるので、応急的にグリスアップで対処するのではなく、ウインドウレギュレーターとモーターを交換することで、一括リフレッシュすることにした。
ウインドウレギュレーターを交換するには、この防水シートを剥がさなければならない。予備を使わないようにするため、破らないよう慎重に作業することになる。写真は2013年11月30日(182,854km)
に交換したときのもの。
新品のウインドウレギュレーターは2022年4月の時点で購入することができた。部屋に持ち込むと巨大な印象を抱き、ストックしてあるレカロシートの背もたれ部分と近いサイズだった。
交換作業
作業の流れは右(運転席)側を例としており、左(助手席)側も同一となる。
まずはドアトリム(内張り)を外す。作業時は一旦パワーウインドマスタースイッチを外すが、後に窓の上下位置を微調整してから窓ガラス本体を取り外すするため、再度取り付けておく。
ドアトリムが外れ、マスタースイッチを取り付けた状態。
木ネジ2本で固定されているブラケットを外す。写真では木ネジが1本しか写っていないが、底面側にももう1本存在する。
防水シートを下側から少し捲る。続いて窓の上下位置を動かし、スピーカー取付穴の右側にある小さなサービスホールから、窓ガラス装着用のボルトが見えるようにする。このボルトを緩めておくが、ガラスの落下事故を防止するため、いきなり外さないこと。
ドアの右側にある大きなサービスホールから見えるボルトを緩める。こちらもガラスを落とさないよう、緩めるだけにしておく。
この時点で窓ガラスがウインドウレギュレーターから解放され、窓を外すことが可能になる。作業支援者に車外側から窓ガラスを支えてもらい、主作業者はガイドレールを動かしてウインドレギュレーターと窓ガラスを分離。慎重に窓ガラスを車体から取り外す。
サービスマニュアル上の解説図を引用する。左右のサービスホールから見えるボルトを緩め、ガイド(レール)を右側に動かすと、ウインドウレギュレーターから窓ガラスが外れる。そして窓ガラスをドアの外側へ取り外す。
さらに防水シートを捲り、ウインドウレギュレーターを固定しているボルト類を取り外していく。
青丸…パワーウインドモーター動作用のコネクタを外す。背面のクリップでドアパネルに固定されている。
橙丸…モーターのハーネスをドアパネルに固定するクリップがある。
赤丸…ウインドウレギュレーター用の装着ボルト1と2。落下を防ぐため、ボルトは緩めるだけにする。
緑丸…ウインドウレギュレーター用の装着ボルト3と4。こちらのボルトペアは取り外す。
ウインドウレギュレーター用の装着ボルト5と6を外す。この2本のボルトの位置で、窓ガラスの建て付け具合が変わってくる。サービスマニュアル上では、向かって右側、赤い※マークで示したボルトに対し、取り付け位置をマーキングすることを指示されているので―。
パネルとボルトに合いマークを入れて、窓ガラスの位置をずらさないように配慮しておく。パネル上には、ボルトの締め付け痕もあるので装着位置を見失うことはないが、素人作業だけに念には念を入れておく。
ウインドウレギュレーターは計6本のボルトでドアパネルに装着されている。装着ボルト1と2のパネル部分には広いガイド穴があるので、緩めた状態で外すことができる。サービスホールからウインドウレギュレーターを引き出して、取り外し作業は完了となる。
取り外した旧ウインドウレギュレーターを見本に、新しいウインドウレギュレーターを組み立てていく。ここからは折り返しで、取り付けはここまでの作業の反対の流れとなる。
役目を終えた旧ウインドウレギュレーターをチェックすると、ガイドギアの歯が潰れていることが分かった。各関節部分の動きが悪くなっており、パワーウインドウモーター側のトルクに負けて、歯が潰れてしまったのかもしれない。
| 2. | 72211-S03-J01 | レギュレーター,R.フロントドアーパワー | 5,335円 | 1個 |
| 4. | 72215-SR3-505 |
モーターASSY.,R.ウインドウ | 23,100円 | 1個 |
| 9. | 72251-S03-J01 | レギュレーター,L.フロントドアーパワー | 5,335円 | 1個 |
左(助手席)側パワーウインドモーターについて
今回のリフレッシュ作業は左右のウインドウレギュレーターを同時に交換しており、パワーウインドモーターも同じく交換している。先述した使用部品リスト内に左側用モーターが含まれていないが、これは2022年4月の時点では欠品となっていて、新品で購入できなかった都合によるもの。
そこで廃車から外され、捨て値で放出されていた中古のパワーウインドモーターをストックケースから引っ張り出してくる。
他車種かつ別の部品番号で設定されている新品のパワーウインドモーターを部品取りとして使い、ローターやブラシ、ケース、ハーネスを交換する。
見た目は新品になった、中古のパワーウインドモーター。机上での動作テストは良好で、現車に組み込んでも期待通りの軽やかな動きとなっていた。
〆
ウインドウレギュレーターとモーターが新品になったことで、明らかにドアウインドの動きが軽やかになった。さらに、動作する度に車内に唸り音が響いていたが、交換後は「シュィィィ…」と小さな音に変化した。新車当時は、小さな動作音だったのかもしれない。
窓ガラスの脱着や防水シートの扱いから、非常に面倒かつ時間を要する作業と懸念していた。しかし、実際に作業してみると想像以上に手数が少なく、ウインドウレギュレーター両側の作業で合計1.5時間程度で終わらせることができた。
比較的簡単に取り外せる構造になっていることが分かったので、適当な年数が経過したところでウインドレギュレーターを取り外し、グリスアップとギアの点検を行うこととした。
走行距離:348,396km