2025年12月12日、Hondaは旧型スポーツタイプの車種を対象に、欠品となった部品の復刻供給、及びレストアを実施するサービス…『Honda Heritage Works(ホンダ ヘリテージ ワークス)』を2026年4月1日から開始すると発表。
Hondaニュースリリース→新たなヘリテージサービス「Honda Heritage Works」を2026年4月より開始![]()
対象車種は初代NSXとなっているが、発表文をよく読むと
将来的には他の旧型スポーツタイプの車種にも対象を広げていく予定です。
出典:新たなヘリテージサービス「Honda Heritage Works」を2026年4月より開始![]()
という一文が記載されている。
他の旧型スポーツタイプの具体的な車種については、2026年2月の時点では公表されていない。報道ではS2000が次の対象車種とされることが多いが、続報が待たれる。
初代NSXは11,550,000円から
まずはHonda ヘリテージワークスの公式Webページ
を隅々まで読む。
2026年1月9日から、初代NSXのレストアサービスの申し込み受け付けが開始された。新たにサービスが追加されれば、このNews&Topicsに記載が増えていくようだ。
2026年2月時点でのサービスは初代NSXのみで、基本のレストアサービスはエンジンやサスペンションの分解、調整や交換。ドア等の開口部の調整と交換で、計3種類。その価格は11,550,000円からとなるそうだ。
外装や内装のレストアはそれぞれ追加オプションとなっていることも記載されており、ヘリテージ…歴史的な遺産として、NSXを将来に渡って保ち続けるためには、費用を一切度外視できる人向けのサービスとなる。
注目すべきはHonda ヘリテージワークスの部品復刻リクエスト
このHonda ヘリテージワークスは車体のレストアサービスだけではない。継続的に復刻を進めていくために、部品の復刻リクエストを受け付けている。必要な純正部品や理由等のデータを集めており、復刻するときの参考にするとのことだ。
純正部品が購入されていく実績データだけでなく、リクエストまで受け付けるようになったとは、以前では考えられないレベルの方向転換だ。
スマホ表示では格納ボタンから
まずは格納されているメニューを開く。
赤い矢印の先にある+マークをタップ。すると各メニューが表示される。
レストアサービス、ヘリテージパーツ、部品復刻リクエストの3点が並ぶ。
Hondaは継続的に復刻を進めていくため、部品の復刻リクエストを受け付けている。必要な部品や理由等のデータを集めており、復刻するときの参考にするとのことだ。
部品が購入されていく実績データだけでなく、リクエストまで受け付けるようになったとは、以前では考えられないレベルの方向転換だ。
部品復刻リクエストをタップすると、リクエストを希望する部品を入力するページに移動する。
タブレットやパソコンでの表示は
先述したスクリーンショットはスマホでのブラウザ表示例だが、横幅が広くなるタブレットやパソコンでは格納されていたメニュー項目が表示された状態に変わる。
TOP、レストアサービス、ヘリテージパーツの3点となる。ヘリテージパーツボタンをタップ(クリック)すると、Hondaヘリテージパーツの説明ページに切り替わる。
2026年2月時点では初代NSXだけだが、復刻した部品や純正互換部品のリストが公開されており、購入方法まで記載されている。ヘリテージパーツの購入方法は普段と変わらず、希望する部品番号を出せばいいようだ。
さらに読み進めていくと、ページ中ほどに部品復刻リクエストページへのリンクが表示される。
リクエストは全て通るわけではないことが記載されているが、希望を出すだけならタダ。
部品復刻リクエストは、初代NSXだけではない
盛り上がりを見せた理由として、部品復刻リクエストは初代NSXという高価かつ限られたオーナーだけのサービスかと思いきや、他のモデルも幅広く受け付けていることが大きい。
部品復刻リクエストのページでは、車両情報や必要とする部品、理由を求められる。
日頃、なにかと部品が無い部品を出せと騒ぐのだから、車両情報と併せて欲しい部品や理由くらい書けるよな?というホンダ側からの問いでもありそうだ。
基本は初代NSX(NA1/NA2)となっているが、選択ボタンを『その他』に切り替えると、NSX以外の車種も入力できるようになる。
『その他』モードになった状態。
車名、車台番号、保管地域、走行距離がそれぞれ必須項目となる。
一回にリクエストできる純正部品は最大5点で、それ以上になれば複数回の入力になる。
ここでは左右のドアを支えている、上下のヒンジを入力してみた。部品番号の入力は任意とはいえ、リクエストを強く望むのだから、礼儀として部品番号は正確に入力する。
希望理由も必須となっており、『破損しているが作動中』を選択した。
リクエストに入力したのが、黄色の矢印で示した上下のヒンジだ。重たいドアを長年に渡って開閉を繰り返すことで次第に摩耗が進んでしまい、ドアが下がり気味になってしまう。
パーツカタログで確認する。1台で、67410-S03-305ZZ ヒンジA,ドアーを2個、67450-S03-305ZZ ヒンジB,ドアーを2個を使用する。
厄介なことに、EK4等のベースグレードのドアヒンジは別の部品番号が出力される。このあたりがホンダらしい設計だが、ヒンジですら強化されている可能性があることから、まずはEK9専用部品として扱う。
入力ができたら注意事項をよく読み、同意できるならチェックマークを入れて確認画面へ移る。
記載されているように、リクエストした全ての部品を復刻できるわけではない。復刻されたならラッキーで、そうでなければ今までと変わらず、部品を求めて右往左往することになる。
確認ページを再チェックする。間違いが無ければ送信する。
これでリクエストが完了となる。
ヘリテージサービスとして、初代NSXに続いて他の車種まで展開されるのか。見通しは全く立たないが、欠品となって入手不可能と判明すれば、随時送信してリクエストを続けることになりそう。
〆
欠品となっていた純正部品の再生産は初代NSXが初めてではなく、過去にはPP1ビートで行われていた。
▲純正部品の再生産を告知し、供給状況を伝えていたBEAT PartsのWebページ
だが。
PP1ビートは八千代工業株式会社による受託製造だった。同社では、物流効率の向上を目指して新工場の計画まで持ち上がったが、2010年にリーマンショックが発生する。ホンダは製造コストをより抑えるために自社での集中製造が決まり、応じて八千代工業は新工場計画が中止となり、JW5 S660を除いて軽自動車の製造が終了となる。2023年、ホンダは八千代工業をインドの会社に売却していた。
PP1ビートの部品再販実績があまり良くなかったのか、八千代工業を売却した都合によるものかは分からないが、2020年を最後に部品の再生産アナウンスが止まったままとなっており、素人目ではホンダはBEAT Partsを完全に放置したと見えていた。
よってレストアサービスは結局は初代NSXのみで、部品復刻のリクエストも期待するだけ無駄と思ってしまうのも理解できる。しかし、ホンダがコストを掛けてまで部品復刻リクエストのWebページを用意し、ユーザー側には特段の負担はないのだから、話のネタや冷やかしついでに復刻を希望する部品のリクエストも悪くはない。
引用について
このページにおける、Honda ヘリテージワークス
及びBEAT Parts
の各Webページのスクリーンショットは、全てHonda公式Webページからの引用となる。