いつの間にかドアミラーにウォータースポットが付着し、少しずつ大きくなっていた。日中ならともかく、雨の日は水滴がウォータースポットに引っかかって流れ落ちなくなり、夜間においては光の乱反射の原因になって、安全で良好な視界を得られにくくなった。専用の除去剤を用いるより、部品単体で出ることから潔く交換することにした。
これがウォータースポット、また別称ではイオンデポジットとも。うろこ状の汚れがガッチリと固着して、除去となれば研磨するしかないそうだ。
水分に含まれるカルシウムや鉄といったミネラル分が、水分の蒸発に伴って残ってしまい、こびり付いてしまう。雨より水道水のほうがウォータースポットの原因になりやすいようで、炎天下での洗車、拭き取り不足といったものがきっかけになりやすい。
交換作業
ディーラーにて発注を掛けたところ、卸会社に在庫があって、翌日には入手できた。ある意味では破損しやすいという性格を持つ部品で出荷されやすいのか、手元のパーツリストと比べても、大きな値上がりはなかった。
引き取ってきた鏡面単体部分。樹脂の関節で支持されているので、グリスを塗布しなければならない。
場所柄水分が流れ込みやすく、それでいて分解整備しにくいので長期間の潤滑を行い、しかもプラスチックを侵さない。そんな要求事項が多い部分に適したグリスを探してみたところ、うまく適合したのが自転車用のシマノ デュラエースグリスだった。
自転車といえば、水と接触することがとても多く、金属だけでなくゴムやプラスチックの部品が複雑に組み合わさっている。そんな条件で使うことを前提にしているので、ミラー内のプラスチックの関節でも問題はなさそうだ。激しい動きをしないことから、むしろオーバースペックかもしれない。
鏡面を外すには、まず車体側に大きく傾かせ、次に開いた隙間にマイナスドライバーなどを突っ込んで、テコの原理でこじってやるだけ。外すミラーには、手を添えて落ちないように保護し、傷防止のためにマイナスドライバーには布を巻いておく。こじ開けるように動かせば、バコッという音と共にミラーが外れる。
新しい鏡面にグリスを塗布する。関節部分は三箇所、凹型に成形されているので、グリスを十分に詰めておく。製造日が捺印されており、運転席側は2013年7月、助手席側は2015年5月だった。
ドアミラー本体側もグリスアップ。蛍光グリーンのグリスがたっぷり付着しているのが支点となる関節、その右側と下側にある白い関節が、鏡面の傾きや角度を調整する可動関節。この可動関節が回転しながら伸び縮みすることで、鏡面が上下左右を向く。
新しい鏡面はこの三つの関節にセットするのだが、二つある可動関節は押せば簡単に縮み、なかなかセットしにくい。鏡面を少々強めに押して、ゴクッという鈍い感触と共にようやく取り付け完了。
傾きや角度が問題なく動くことを確認し、運転時の位置にセッティングし直せば作業完了。撮影しながらでも、15分程度で終わった。ウォータースポットが無ければ、くすみや傷もなく、とてもキレイなドアミラーとして蘇った。視界は極めて良くなり、安全確保にも寄与するだろう。
| 76203-S04-J01 | ミラー,R.(1400R) | 2,851円 | 1個 |
| 76253-S04-J01 | ミラー,L.(1400R) | 2,851円 | 1個 |
〆
ブルーワイドミラーなる後付ミラーがいくつか見つかったが、選択肢には入らなかった。両面テープによる貼り付けはどうしても不安が残り、純正品に比べて数倍の定価となっていること。そして、デメリットが大きすぎたことだ。
ブルーワイドミラーは視界がワイドになる反面、物体が小さく見えてしまう。視界が広がることを第一に強調するが、まずは目視による直接確認が大原則で、広がった視界に甘んじて目視確認を怠るわけにはいかない。物体が小さく映った結果、目視での認識ギャップが大きくなり、眼精疲労や距離感覚が狂って危険な事態に陥る可能性が、どうしても存在する。
また、ブルーたるゆえんで、光に含まれる緑と赤の成分を遮断してしまい、暗く映ってしまう。暗いことから後方のヘッドライトの光が低減されるかもしれないが、夜間走行の機会が多い以上はダメだった。慣れの問題もあるだろうが、得られるメリットより起きるデメリットが上回り、素直に純正交換となった。
ウォータースポットがないガラス面は爽快で、こうなってくると他のガラスのウォータースポットが気になってくる。ドアミラーと違って簡単には交換できない部分なので、ケミカル系を使うしかないようだ。鏡面部分を廃棄する前に再チェックしたところ、プラスチックの枠が経年劣化で傷んでいた。これが将来、固定不良や支持不良の遠因になるかもしれず、不具合が起きる前にリフレッシュして正解だった。
走行距離:213,501km