去年末あたりから、送風ファンを動かすと「ビビビビビ…」とビビリ音が鳴るようになった。ファンの風量に比例して音が変化し、風量を大きくすると「ガガガガガ…」と振動音を伴い、状況によっては「キュルルル…」とコオロギや鈴虫のような、高い金属音まで発生する。
必ず鳴るわけではなく、路面のショックで車体に振動が伝わると突然鳴りだし、送風を一旦OFFにして再起動すると鳴り止むこともしばしある。
この状況から、モーターのベアリングが不良に陥ったと考えられる。車内の快適性がないタイプRだけに、車内温度の維持がしにくく、空調装置一式はある意味では生命維持装置に近い。モーターが突然止まってしまっても困るので、交換することになった。
ディーラーにて純正新品を手配したところ、卸会社に在庫がなく、鈴鹿から輸送されてきた。車が古くて部品在庫数が少ないためか、注文日の翌日には入手できるという迅速性が失われつつあるような…。出るだけマシか。
交換
ブロアモーターは助手席側の足元から見える位置にある。まずはECUのカバーを外す。
ECUのカバーは二つのクリップで固定されている。奥にある青丸のクリップは、ネジ状なので左に回せば外れる。手前の黄丸は、押し込み型のクリップ。引くようにして抜き取るが、個体差なのか少々硬めだった。
これでECUカバーが外れるが、カバー裏側にある爪は経年劣化で脆くなって割れやすく、破損してしまうと固定が甘くなるので注意。
写真中央の黒い円形部分がブロアモーター。まずモーターに繋がる、黄色枠の電源ケーブルを抜く。コネクタのロック部分は写真左下で示した。次にブロアモーターをケースに固定している三本のネジ(赤丸)を緩めれば、ブロアーサブASSYからブロアモーターを下へ引っ張ると、取り外すことができる。
左:新ブロアモーター 右:旧ブロアモーター
新旧比較。古いほうは確かに汚れているが、除去すればまだキレイになるレベル。これは数年に一度、取り外してファン部分を水洗いしているため。
ファンに異物が挟まっていることはお約束で、今回は枯れ葉が一枚挟まっていた。それ以外で異常は無く、新旧共に手で回してみたところ、回転の重さは似たようなものだった。
新しいブロアモーターをケースに固定、電源ケーブルを接続する。後はECUカバーを取り付ければ、作業はもう終了。撮影しながらでも、ここまで10分程度で済んだ。
取り外したブロアモーターは解体調査するつもりだったが、モーターの軸にファンがガッチリ圧入されており、全くびくともしない。無理に取り外そうとしたら、メタルベアリングが飛び出てしまい、それ以上の解体作業ができなくなった。どうしようもなくなり、不本意ながらここで調査は中止。
メタルベアリングが、やけにガタつくことくらいしか分からなかった。本当は210,000km近くまで使いこんだ、ブラシやコミュテーターの摩耗状況を調査したかったのだが…。
| 79310-SR3-003 | モーターASSY.,ブロアー(DENSO) | 22,464円 | 1個 |
〆
交換後、さっそくエアコンを使用。モーターの具合が良くなったためか、やけに力強さがある駆動音に変わった。風量は特に変わらず、切り替えもスムーズ。車体を揺さぶるような路面を走り回ってみたところ、車体に振動が伝わったことによる異音は起きなくなった。格安扇風機の10倍近い部品代のおかげで、長らく交換作業を先延ばししていたが、常に異音が響くことが鬱陶しくなり、ようやく交換を決意することになった。
この部番から調べると、社外の互換品が新品、しかも格安で売られており、純正品の半値以下。それでも純正品を買うようにしているのは、メーカーの高水準な品質に適合していること、そして需要のアピールだ。車体の生産が終わっても、純正部品を購入して実績を積み上げていけば、まだ需要があると判定され、販売の継続が期待できる。無くなってから騒ぐのではなく、あるときに買う。買えば無くなるのではなく、買うから再生産されるのだと思う。それでもいつかは、部品を求めて右往左往することになるのだが。
走行距離:209,083km