先日はデスビ内部の部品調査で、久しぶりにデスビ本体をエンジンから取り外した。
デスビを外すとなれば、点火時期の微調整をしなければならず、これまた久しぶりにタイミングライトを持ち出して使うことになった。まずは電源となる単一電池を買わなければならない。このタイミングライト、電池はマンガン乾電池が指定されており、非常に古い器具ゆえに、指定外の電池を使うことは故障リスクを考えると避けたいところ。
以前も書いたが、コンビニを含めてマンガン乾電池の取り扱いは減っている。近隣を探し回ったが陳列されているのはアルカリ乾電池ばかり。これは仕方ないと、家電量販店までひとっ走りしてマンガン乾電池を探すと…あるある。一番安いの!と探している中で見つけたのは、緑色のパッケージの乾電池。なんだこりゃ?と思いつつ、とりあえず購入。200円もしなかった。
帰ってきてからその緑色の乾電池をよく見ると、東芝製でKING POWERの文字。まさかのキングパワーで、生きていたのか王様!というのが第一の感想だった。
東芝の乾電池、KING POWERシリーズといえばギザギザマークの印象が強い。
▲画像は乾電池の画像集 出張所II、TOSHIBA キングパワーU 単1/2/3形 R20P/R14P/R6P(UB) 1.5V 復刻版より引用。
このようなデザイン。復刻版のようで1980年代のデザインと記載がある。長期在庫による影響なのか、見かける機会がかなり多かった気がする。
デザインチェンジを受けて、ゴシック体のフォントがデカデカと印刷されたデザインも懐かしい。
▲画像は書き溜め space、人気?キングパワーより引用。
こちらの電池については、古い機器を解体しているときに内部から出てくることがあった。マンガン乾電池のランク付けの原則に従い、赤マンガン(高出力タイプ)、黒マンガン(超高性能タイプ)の二つが並べられている点が嬉しいところ。
これら過去のキングパワーシリーズを見てきたところで、現行品のキングパワーシリーズはこうなる。
一瞬、中華電池と思ってしまうほどの奇抜さ。しかも、外装の色からして標準タイプの緑マンガンか?と捉えてしまうあたり、デザイナーはマンガン乾電池の色については何も知らなかったのだろうか。型式としてはR20Pと表記されているため、赤マンガンに属する。
右上に写るタイミングライトの底部には『SUM-1(size D/R20)x2』と表記されていて、JIS規格、アメリカ式、国際規格式それぞれでマンガン乾電池2本使用という意味になる。
意外なところでキングパワーを見ることになった。マンガン乾電池を電源としたタイミングライトも不調なく動作し、デスビの脱着に伴う点火時期調整も無事に終了することができた。せっかく買ったキングパワー、使い切らないともったいない気がする。