大人の社会科見学

今日は日産自動車追浜工場見学の日。小学校の社会科見学の一環として過去に訪れており、恐らく20年ぶりくらい。小学生の目線と、大人(但し、精神年齢は子供)の目線では、見学の印象はどう変わってくるのだろうか。

日産追浜工場

日産自動車工場へ、ホンダ車が3台も乗り込むこのアウェー感が最高。同行者はサボリーマンFD2レイなGP5。そして当雑記帳で頻出するS15シルビア。シルビアは生産工場は異なるものの事実上の凱帰となり、やっぱり映える。

まずはじめに、講習室でのパワーポイントと動画による机上学習。日産CEOのカルロス・ゴーン氏が日本語で語るビデオメッセージ付。日産生産方式…NPW(Nissan Production Way)の解説があり、受注生産を基本思想としていることを解説していた。

これならば、在庫に頼ることなく、フレキシブルな対応ができるとのこと。そして顧客にとっては、納期が分かりやすくなるメリットがあるようだ。部品製造業者も並行して紹介していたが、公道を利用して納入を行っている以上、渋滞などのトラブルで遅延は必ずある。このあたりの調整等をどう処理していくか。イレギュラー時の対応が気になってしまうのは、職業病の影響らしい。

次に案内バスに乗り、追浜工場周辺を案内される。部品製造業者の工場が林立し、街全体が一つの工場として成り立っている。輸出される車、輸入される車が待機する専用埠頭にも立ち寄る。ところどころに、日産以外の車が並べられている謎な光景も。

自動車製造ライン
▲画像は日産グローバルサイトより引用

そしていよいよ、ライン見学。車種を混合した一本のコンベアによる流れ作業で、あらゆる車が組み立てられていく。エンジン自動車が過ぎたら、次は電気自動車が来るなんて当たり前の光景。間違うことなく組み立てるには、やはり人間の方が有利。5月の初夏の陽気でも、工場内は既に暑く、汗をかきながら動き続ける作業員も。となると、夏のピーク時は大汗をかきながらの作業か。スポットクーラーはあるものの、夏は相当辛い環境になるはず。そのためか、工場内のあちこちに飲料水の自動販売機が設置されている。

完成試験場では、回転ローラーによる100km/hまでの加速と、ブレーキング試験を見学。アクセルはかなり踏み込んでおり、エンジンの回転数も高め、しかも手荒…。アタリのついていない駆動系に、いきなり負荷を与えて大丈夫なのだろうか。納車してからの慣らし運転も手遅れに思えてしまうが、工作精度の向上もあるだろうし、いまいち判断しにくい点だった。これで全行程が終了。最も見たかった、エンジンやサスペンションの装着作業は見ることができなかったのが残念。

小学生だった当時は単純に「すげー」で終わっていたが、今回はダラダラ書いたように、短い見学時間ながらも細かい部分を見ていた。これが小学生の目線と、大人の目線の違い。事前調整はかなり面倒だったが、無事に終わって一安心。お疲れ様でした。