レカロ

JR東海自ら廃車になった鉄道車両の部品を販売するということで、公式Webサイトが開設された。その第一弾は座席ネタがあまりにも多く、いろいろな意味で苦笑するばかりとなった。現物を入手できる数少ないチャンスなので、欲しいものがあれば随時チェックすると幸せになれるかもしれない。

さて、数ある商品の中から、自動車好きには特に興味を引きそうな、ある商品を(勝手に)紹介してみようと思う。

700系の運転席その1

700系の運転席だ。これに座って、乗務員は編成をコントロールしてきた。その座面部分を良く見ると…。

700系の運転席その2

RECAROの文字が。そう、700系の運転席はレカロシートを採用していた。700系も、旧世代ホンダタイプRのように純正レカロシートだったりする。

レカロシートといえば、スポーツ系が思い浮かぶところだが、レールの上を走る700系では、ドライブポジションが正しく保たれることによる腰痛対策だ。座り心地はレカロ特有の感触そのもので、しっかりしたホールド感が心地いい。シートバックの角度微調整は、ダイヤルをくるくる回す点は自動車用レカロシートと全く変わらず。そしてずっしり重たい点も、やはりレカロシートだ。

過去の新幹線なるほど発見デー(浜松工場の一般公開)において、700系の運転台見学が行われていたと思う。例えば、新幹線が好きなお子さんと、車好きの親御さんがいたとして、700系の運転台に来た瞬間、親子揃って興奮(お子さん:「新幹線の運転台だー!!」、親御さん:「レカロシートだー!!」)していたとしたら、とても微笑ましい瞬間かもしれない。しかし、工場一般公開系の記事を片っ端から検索を掛けてみたが、700系のレカロシートに気づいていた人は僅かだった。

一脚80,000円と安くはない価格で、既に売り切れになっているのが凄い。使い道は座椅子だろうか。立派なものになるので、ぜひぜひ使い込んでほしいところだ。私は時計を買ってオーバーホールのネタにするつもりだったが、出遅れてしまった。

※製品写真は、JR東海鉄道倶楽部の商品ページより引用